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【8月27日 NY市場】NYダウ反発! エヌビディア決算を好感、セールスフォースは一時23%急騰の"祭り"相場に

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この記事のポイント(先に結論だけ知りたい方へ)

  • NYダウは反発、前日比105.56ドル(0.19%)高の5万3569.44ドル
  • S&P500は0.72%高の7730.99、ナスダック総合は1.57%高の2万6541.35と大幅上昇
  • エヌビディアが8.7%高(一時10%近い上昇)。前日発表の決算とFY2028の強気見通しが好感される
  • セールスフォースが一時23%あまり急騰。決算好調+通期見通し上方修正+アンソロピックとの提携拡大が材料に
  • 半面、トランプ政権が半導体・電子機器への追加関税を検討との報道でAMDが軟調
  • マクドナルド、ディズニー、ホーム・デポなど消費関連・ディフェンシブ株は軟調
  • 明日28日はウォーシュFRB議長がジャクソンホール会議で就任後初の基調講演。政策方針を占う最重要イベントに

【投資初心者の方へ】

米国市場の動きが、翌日の日本株にどう影響するのか分からない方は、以下の記事も参考にしてください。

NYダウ、NASDAQ、SOX指数、米長期金利、ドル円、日経平均先物など、朝に確認したい7項目と基本的な読み方をまとめています。

日本株投資家が朝に見るべき7項目|無料で確認する方法と相場の読み方


1. 相場概況:エヌビディア決算とセールスフォース決算が主役の一日

27日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前日比105.56ドル(0.19%)高の5万3569.44ドルでした。

 

前日26日に決算を発表したエヌビディアと、この日決算を発表したセールスフォースが買われたことが指数を押し上げました。半面、消費関連株やディフェンシブ銘柄の一角が下げ、ダウ平均の重荷となりました。

 

ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は411.15ポイント(1.57%)高の2万6541.35、S&P500種株価指数も55.29ポイント(0.72%)高の7730.99と、いずれも大幅高で取引を終えました。

エヌビディアはナスダック総合やS&P500で大きなウエートを占める銘柄だけに、同社株の上昇が指数全体を強く押し上げる形になりました。

 

一方でダウ平均自体は終日一進一退の展開でした。

原油高でインフレ懸念が意識され、米長期金利の上昇が株式の相対的な割高感につながる場面もありました。

 

米10年債利回りは4.65%前後で推移し、7月の個人消費支出(PCE)デフレーターが市場予想を上回ったことを受けたFRBの利上げ観測の高まりが、債券・株式双方に影響を与えています。

2. 主役①:エヌビディア決算が改めて評価される

前日26日の引け後(日本時間27日早朝)に発表されたエヌビディアの2026年5〜7月期決算は、売上高・純利益ともに市場予想を上回る内容でした。

 

8〜10月期の売上高見通しも市場予想を超え、さらに決算説明会では2028年1月期通期の売上高が約7割増収になるとの強気の見方が示されました。

 

この日27日の米国市場では、この好決算とAI投資の持続性への期待が改めて評価され、エヌビディア株は8.7%高で終了、取引時間中には一時10%近く上昇する場面もありました。

AIインフラ需要の強さが再確認された形で、ダウ平均の構成銘柄以外ではブロードコムやインテルなど半導体株の一角にも買いが波及しました。

 

前日の日本市場ではエヌビディア決算にもかかわらず「材料出尽くし」でアドバンテストが売られる場面がありましたが、本家本元の米国市場ではむしろ決算発表から1日置いて評価が広がるという、時差を伴った反応の違いも興味深いポイントです。

 

【決算の読み方が分からない方へ】

決算では売上高や利益だけでなく、EPS、通期予想、進捗率、営業キャッシュフローまで確認することが重要です。

初心者が最初に確認したい6つの数字と、増収増益でも株価が下がる理由を、架空企業の決算例を使って解説しています。

株の決算で見るべき6つの数字|決算短信の読み方を具体例でやさしく解説

3. 主役②:セールスフォースが一時23%急騰、"AI銘柄"として再評価

この日最大のサプライズ株はセールスフォース(CRM)でした。2026年5〜7月期決算が市場予想を上回り、2027年1月期通期の収益見通しを上方修正したことに加え、AI企業アンソロピックとの提携拡大が好感され、株価は一時23%あまりという驚異的な上昇を記録しました。

 

クラウド型ソフトウエア企業がAI企業との提携を武器に業績見通しを引き上げるという構図は、「AIブームの恩恵は半導体だけでなく、それを活用するソフトウエア企業にも広がっている」ことを象徴する値動きと言えます。

 

ソフトウエア株の中では出遅れ感が指摘されていたセールスフォースだけに、今回の急騰は多くの市場参加者にとってサプライズとなったようです。

4. 明暗を分けた個別株:関税リスクが半導体株の一角に影を落とす

好材料一色に見えた27日の市場ですが、実はすべての半導体関連株が買われたわけではありません。AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイス)は軟調な値動きとなりました。

 

背景には、米ニュースサイト・ポリティコが27日に報じた「トランプ政権が半導体や電子機器の一部への追加関税を検討している」との観測があります。

AI関連の追い風がある一方で、通商政策という別のリスク要因が個別株の明暗を分けた格好です。関税を巡る政策動向は、今後も半導体・電子機器セクター全体への影響要因として注視が必要です。

 

ダウ平均の構成銘柄では、IBMやマイクロソフトが買われた一方、マクドナルド、ウォルト・ディズニー、ホーム・デポが下落。メルク、ウォルマート、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)などディフェンシブ銘柄・生活必需品株の一角も軟調でした。

ハイテク・AI関連への資金シフトが強まる中、相対的に値動きの鈍いディフェンシブ株から資金が流出する「循環物色」の動きが見て取れます。

5. マクロ環境:中東情勢と原油、そして根強いインフレ懸念

原油相場は3日続落し、NY原油先物(WTI)10月限の終値は前営業日比0.13ドル安の1バレル=82.23ドルとなりました。

 

イランとオマーンがホルムズ海峡における暫定的な共同航路の設置に向けて協議しているとの報道が伝わり、地政学リスクの後退が原油相場の重荷となりました。

 

中東情勢を巡る不透明感は依然として燻っていますが、航行正常化への期待がじわりと市場に織り込まれつつあるようです。

 

一方で債券市場では、26日発表の7月米個人消費支出(PCE)デフレーターが市場予想を上回ったことを受けて、FRBによる金融引き締めの長期化観測がやや高まり、米長期金利は上昇基調で推移しています。

株式市場にとっては、AI関連の力強い決算という追い風と、インフレの根強さによる金利上昇という逆風が同時に存在する、やや複雑な地合いが続いています。

6. 今日・明日の金融スケジュール:ジャクソンホール会議が最大の山場に

● ウォーシュFRB議長、ジャクソンホール会議で就任後初の基調講演 ― 8月28日

投資家が最も注目しているのが、ワイオミング州で開催中の経済政策シンポジウム「ジャクソンホール会議」におけるウォーシュFRB議長の基調講演です。

 

ウォーシュ議長は今年5月に就任して以来、従来のFRB指導部が用いてきた「フォワードガイダンス」(将来の政策方針を事前に具体的に示す手法)から距離を置くスタンスを取っており、投資家に対しては経済指標や市場の反応そのものに注意を払うべきだとの立場を示してきました。

就任後初めてとなる今回のジャクソンホール講演で、金融政策の先行きについてどこまで踏み込んだ発言をするかは不透明であり、市場の緊張感は非常に高まっています。

歴代のFRB議長がこの場を金融政策の方向性を示す機会としてきただけに、内容次第では為替・金利・株式市場全体が大きく動く可能性があります。

● 決算発表:マーベル・テクノロジーに注目

半導体関連では、27日にエヌビディアに続いてマーベル・テクノロジーの四半期決算発表が予定されています。

エヌビディア決算の内容を受けて半導体セクター全体への関心が高まっている中、マーベルの決算内容が今後の関連株の物色動向を左右しそうです。

● その他、注目しておきたいポイント

  • 米新規失業保険申請件数:週次の雇用指標として今夜(日本時間21:30)発表予定(市場予想20.8万件、前回20.6万件)。労働市場の底堅さを測る上で、FOMCの判断材料の一つとなります。
  • 韓国中央銀行の政策金利発表:市場予想は3.00%(前回2.75%)。アジア主要国の金融政策動向としてグローバルな金利環境を占う材料になります。
  • 半導体への関税リスク:トランプ政権による追加関税検討の報道は、AMDだけでなく関連サプライチェーン全体への影響が波及する可能性があり、続報に注意が必要です。
  • 中東情勢の進展:ホルムズ海峡の航行正常化に向けた協議の行方は、原油価格を通じてインフレ動向・金融政策に直結するテーマとして、引き続き重要な監視ポイントです。

7. まとめ:AI相場は健在、しかし「金利」と「関税」という2つの影

27日の米国市場は、エヌビディアとセールスフォースという2大AI関連銘柄の好決算に支えられ、ナスダック・S&P500がそろって大幅高となりました。

 

AIインフラ需要の強さと、AIを活用するソフトウエア企業の成長期待という「AI相場の二段構え」が改めて確認された一日と言えるでしょう。

ただし、その裏側ではインフレの根強さによる金利上昇圧力と、半導体・電子機器への追加関税リスクという2つの逆風も静かに強まっています。

 

明日28日のウォーシュFRB議長によるジャクソンホール講演は、こうした複雑な地合いの中で市場が最も注目する一大イベントです。

就任後初の講演でどこまで政策方針に言及するか、それとも従来以上に沈黙を貫くのか——その内容次第で、週明け以降の相場の方向性が大きく左右される可能性があります。


※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断は、最新の一次情報をご確認の上、ご自身の責任で行ってください。株価・指数の数値は記事作成時点のものであり、その後修正される可能性があります。